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A. これはゴムに関連する用語です。JISではこの用語を「加硫温度が高すぎたり、加硫時間が長すぎたりして加硫ゴムが再び柔らかくなる現象」と定義しています。
シリコーンゴム(ミラブル型シリコーンゴム、液状シリコーンゴム)の場合、主に成形品が使用中に軟化する劣化現象が加硫もどりです。この現象はリバージョン(Reversion)、「解重合」とも呼ばれます。
A.
1)投光器用のパッキンはかなりの高温に曝されるので、シリコーンゴムが使用されています。このパッキンが部分的に軟化した例があります。
2)電子炊飯器の保温シール部にシリコーンゴムパッキンを固定させるため、接着剤としてTSE382を使用したところ、接着部がグリース状に軟化した例があります。なお、この部分は高温の水蒸気に触れ続けていました。
A. シリコーンゴムはSi-O-Si結合からなる線状高分子を架橋させたゴム弾性体で、その架橋を形成させるのが加硫剤や硬化剤と呼ばれます。シリコーンゴムの劣化には、硬さが増加あるいは低下する現象があります。前者は架橋数が増加し、後者は主鎖や架橋部分が切断されます。後者のケースが加硫もどりに相当するわけです。加硫剤や硬化剤の分解副生物などが湿気と相互に作用してゴム分子を切断し、低分子化させるのがメカニズムと考えられます。
A. 事例からもわかるように、シリコーンゴムをほぼ密閉状態、高温、水蒸気などの条件の重なった環境で使用した場合、加硫もどりは発生しやすくなります。このような環境では次の点に注意をしてください。
1)シリコーンゴムの種類の選択
付加反応型のシリコーンゴムやFINE TECHNOSEALANTAAなどは耐加硫もどり性に優れています。
2)加硫剤の選定と後加硫条件の度合
これはミラブル型シリコーンゴムに該当しますが、加硫剤としてはTC-1よりもTC-8の方が良好な結果が得られますし、後加硫を十分に行えば特性が相当改善されます。
A. ロールミルを用いて成形加工するシリコーンゴムのことです。天然ゴムや一般の合成ゴムと同様に、ロール作業で可塑化、加硫剤配合、シート分出し、色づけをして、成形加工します。
ミラブル型シリコーンゴムはHCR(熱加硫シリコーンゴム、Heat Cured Rubber)、またはHVR(Heat Vulcanizing Rubber)などとも呼ばれます。
A. 汎用品、高引裂き成形品、耐熱成形品、難燃成形品、押出し成形品、導電部品、電磁波シールド、熱伝導部品などに適した各種グレードをご用意しています。詳しくは、弊社ミラブル型シリコーンゴム製品物性一覧表をご参照ください。
A. まず、耐熱性に優れています。一般的に、連続使用温度は200℃前後です。機械的強度が低いとされているシリコーンゴムですが、温度による強度の変化がごく小さいので、高温下ではフッ素ゴムをしのぎます。また、脆化温度も-60℃以下であり、高温から低温まで幅広い温度範囲にわたって安定したゴム特性を維持します。
このほかにも、意匠性に優れること、硫黄加硫でないため異臭の少ないゴム成形品が得られるなどの特長もあります。
A. 原料は、生ゴム、充填剤、加硫剤、特性向上剤などです。
A.
生ゴムは、分子量が約40万~70万の無色・透明なシリコーンポリマーです。
A.
「充填剤」とは、合成シリカ、珪藻土、石英、炭酸カルシウムなどで構成される微粉です。特に合成シリカ系充填剤は、極めて高い補強効果を示します。生ゴムだけを加硫すると、引張強さは3~5 MPaと、使用に十分な強度を達成できません。充填剤を配合することにより、約10~40倍もの強度が達成されます。
A. 有機過酸化物(パーオキサイド)と白金化合物が主なものです。プレス成形にはアルキル系有機過酸化物、押出し成形にはアシル系有機過酸化物、さらにカーボン配合導電性シリコーンゴムの押出し成形には白金化合物が使用されます
A. 一般的に、シリコーンゴムコンパウンドには生ゴム、充填剤、特性向上剤などが配合されており、加硫剤は別に梱包されています。品番の後にUの表示がある製品(例:TSE221~6U)には、加硫剤が配合されていません。
A. 一次加硫によって成形され、ゴム物性もほぼ達成されますが、高温下での物性の安定化、あるいは成形品に残存している加硫剤の分解生成物や低分子量シリコーン成分の除去などを目的としたものです。 二次加硫は、200℃で4時間程度が標準です。 ミラブル型シリコーンゴムの詳細は、弊社営業部門にお問い合わせください。
*The marks followed by an asterisk (*) are trademarks of Momentive Performance Materials Inc.